2018年度年会について  (更新 5月22日)
神奈川大学工学部・内田青蔵教授のお世話で、6月16日(土)に横須賀で見学会、翌17日(日)に神奈川大学で年会(一般講演、総会、学会賞授賞式)を開催します。
お問い合わせは、学会事務局まで、電子メールまたは郵便にて願います。
事前申し込みを願います。
申込書はここから

    見学会は前日16日に計画しています。例年とは、年総会と見学会の順序が変わりますのでご注意ください。

6月16日(土) 見学会 (参加費500円)
12:30 JR横須賀駅構内改札口<<改札を出ないでください>>
   [見学内容] 昭和15年改修の駅舎、19世紀製造レール転用柱、皇室用列車ホームなど
13:10 ヴェルニー記念館[見学内容]国重文スチームハンマー(旧横須賀製鉄所設置)
14:00 ヴェルニー公園[見学内容]横須賀製鉄所跡地を対岸から見学
    製鉄所と工廠の護岸群、旧軍港逸見門、大正2年ガントリークレーン基礎
14:30 どぶ板通り[見学内容]戦後のアメリカ人向け商店建築、明治天皇行幸の地
    ~上町の戦前の商店街[見学内容]看板建築、出桁作り
15:00 横須賀市自然・人文博物館[見学内容]ペリー来航・横須賀製鉄所関係の展示
    (案内は、同館学芸員菊地勝広さん)
16:00 解散

6月17日(日) 総会、一般講演、懇親会等
   会場 神奈川大学工学部(横浜キャンパス) 3号館3階308番講堂 
アクセス
 8:30 ~    受付(参加費1,000円)
 9:00 ~  9:10 開会挨拶
 9:10 ~12:10 一般講演9件
12:10 ~13:10 昼食 
13:10 ~14:30 一般講演4件
14:40 ~15:30 総会
15:40 ~16:20 学会賞・優秀論文賞授与式・学会賞受賞記念講演
16:50 ~18:20 懇親会(参加費4,000円程度の見込み) 

    一般講演の報告、午前中の順序が変わりました

一般講演概要 (発表15分、質疑応答5分)
 9:10 トラヤヌス記念柱に見られる桶・樽の特徴 / 石村眞一
  A.D.113年に完成したトラヤヌス記念柱のレリーフは、トラヤヌス帝のダキア遠征を表現したものである。このレリーフに
  は3場面に樽、1場面に桶が認められる。この桶・樽の特徴を抽出し、ローマ軍のガリア侵攻や植民都市の成立時期、さら
  に葡萄栽培とワイン醸造の発達を通して、桶・樽のローマ帝国内での普及時期を考察する。
 9:30 東京における近代の上水道施設に関する研究~渋谷町水道の配水塔の基本設計について~ / 田中和幸
  大正2年に計画がはじまった渋谷町水道について、これまで配水塔の基本設計図面の存在は知られてこなかったが、東京都
  公文書館にその一部が所蔵されていたことを確認し、配水塔の基本設計について特徴を紹介する。
 9:50 廃棄物運搬用真空輸送システム興亡史 / 井上尚之
  日本の高度成長期からバブル期にかけて、全国各地のニュータウンで、「廃棄物運搬用真空輸送システム」によるごみ収集システムが
  導入された。このパッカー車必要としない夢のゴミ収集システムの現状を報告する。
10:10 日本カメラ・光学産業における「ガラスの隘路」の克服 / 森亮資
  敗戦後、輸出産業として再出発した日本カメラ・光学産業における最大の課題は高性能な写真用「光学ガラス」の不足であった。
  この「ガラスの隘路」の克服過程から、日本カメラ・光学産業の戦後の足跡を捉え直す。
10:30 水冷式ガスX線管の技術伝播:英国製ミュラーラピッド管と国産肥田式水冷管の形状比較 / 松本隆史
  水冷式ガスX線管の独ミュラー社ラピッド管は、一時期英国内でライセンス生産されていた。当該品が豪州ARPANSAに所蔵さ
  れており、国産肥田式水冷管の挿絵と形状の特徴が一致していた。製造の背景を調査した。
10:50 「教育用理化学器械」を基盤に、産業用「精密測定機器」への転換―島津製作所の製品目録の分析を事例に― / 川勝美早子
  精密機器メーカーである(株)島津製作所は1875(明治8)年に教育用理化学器械の製作をはじめたことを端緒とする。
  なぜ、こうした転換が可能となったのかを製品目録の分析を中心に検討する。
11:10 顕微鏡の日本への伝来と日本での定着と発展について / 伊津野郡平
  顕微鏡は1590年オランダで発明されました。しかし現在ではドイツと日本で生産されています。一体どのようにして日本へ
  伝来し、定着して発展してきたのでしょうか。顕微鏡の歴史を社会背景から追いかけてみました。
11:30  造園における伝統的技法を活用した現代工法の開発についてー敷石の「ユニット工法(仮)」を中心に / 山口満、渡辺伸也、加藤友規
  造園現場の工期は短期が多く、伝統的な敷石技法の「あられこぼし」など、熟練職人による技法発揮の機会が現況では限られて
  みた。そのため、現地工期を短縮するため考案した敷石の「ユニット工法(仮)」を報告する。
11:50 ON JAPANESE PIGUMENTS”(高松豊吉 1878年)にみる並河七宝の釉薬 / ○武藤夕佳里、新免歳靖、高橋佳久、長沼暦
  工学博士・高松豊吉(1852-1937)は、東京大学卒業論文にて日本絵の具の研究を著したが、その中に並河靖之(1845-1927)
  の七宝釉薬がある。早期の七宝技法を知る貴重な手掛といえ、当時の七宝業の動向とあわせ考察する。
13:10 回路理論の源流 / 河西棟馬
  電気回路の理論化は1930年代に始まる。初期の仕事で最も有名なのは米国のシャノンのものであるが、日、独、墺などでも
  類似の研究は開始されていた。本発表ではこうした取り組みについて比較検討を行う。
13:30 家庭の電子化とパーソナルコンピュータ / 鈴木真奈
  1980年代前半頃から、職場の電子化(OA)と対比されて提唱された家庭の電子化(HA)が、一般家庭における
  パソコン普及のモデルとして考えられていたことを、新日本電気の事例などから考察する。
13:50 国立科学博物館技術の系統化調査に見る技術開発の傾向 - 共同研究編第11集及び第25集を中心にして / 亀井修
  実際の技術開発の現場を経験した技術者や専門家OBによる調査と工業会等との協働を特徴とする国立科学博物館技術の
  系統化調査の最新版,共同研究編第11集及び25集の調査の概要と傾向について報告する。
14:10 我が国の産業技術振興に及ぼした(旧)通商産業省工業技術院の役割(I) / 小林直人
  我が国の産業技術振興に及ぼした(旧)通商産業省工業技術院研究所の役割は極めて大きい。本報告では1882年創立の
  地質調査所に始まる同研究所群が、明治期〜昭和期の我が国の産業技術に及ぼした影響を概観する。